医療や福祉業界と同じように、さまざまな資格が存在する資格業界と呼ばれているのが介護業界です。少子高齢化が深刻な問題となっている現代では、老人福祉施設などの高齢者向けの施設は普及しているものの、そこで利用者にサービスを提供するスタッフの人材不足は続いています。

そのため、現在社会人として働いている方でも、実務経験を積みながら資格を取得していけばスキルアップはもちろん、生涯有効の国家資格も手に入れることができ、大いに活躍ができます。介護職は、無資格でもパートやアルバイトなどの雇用形態で働くことができるので、これから介護職に就きたいと考えている方は、まず仕事の概要を知るために、非正規で働いてみるといいかもしれません。無資格の場合には、直接利用者の身体に触れる身体介護はできませんが、掃除や片付けなどの身体に触れない範囲での生活援助を行うことはできますので、他の介護職の仕事ぶりを見ながら、自分の適性を知ることができる点は大きなメリットです。

介護職として活躍するには、養成施設を卒業するルートと実務経験を積むルートがありますが、既に社会人の場合には、まず介護職の第一歩目となる介護職員初任者研修を受講することをおすすめします。研修修了者となれば、介護スタッフとして働きながら次の介護職員実務者研修の受講が可能です。実務者研修では一般的な介護の知識や技術のスキルアップだけでなく、医療ケアについても学べますので、より専門性を高められるでしょう。

また、さらにそこから3年以上の実務経験を積めば、介護職のトップレベルに等しい国家資格の受験資格も得られます。合格するためには経験とともに専門用語をはじめ、介護に関する知識を深めなければなりませんが、介護福祉士になると、より活躍の場を広げられるでしょう。